リオンについて

リオネット補聴器の歩み

リオンの補聴器は“リオネット”ブランドとして多くの方に親しまれ、70年以上の歩みの中で多くの「日本初」や「世界初」の技術を生み出してきました。
ここでは時代を彩った製品たちを開発秘話や時代背景とともにご紹介します。



日本初の量産型補聴器

H-501
1948年(昭和23年)

日本初の量産型補聴器は真空管を使用した補聴器でした。そのため、携帯できるサイズではありましたが、「弁当箱」と呼ばれるにふさわしいほどの大きさでした。また、この当時は、行政をはじめ、一般の人々にも補聴器というものがどんなものなのか、ほとんど知られていませんでした。しかし、「日本の難聴者のために」という思いから私たちリオネットの挑戦が始まりました。



リオン初のトランジスタ補聴器

H-530
1956年(昭和31年)

「弁当箱」ほどの大きさの補聴器から数年で大幅な小型化が実現しました。H-530では、付属のラジオチューナーを取り付けるとラジオも聴けるという画期的なものでした。



ICを使用した補聴器

HA-11IC
1967年(昭和42年)

トランジスタを集積したICが世に出るようになって間もなかった当時、ICを使用した補聴器の研究が盛んに行われていました。そんな中、中等度・高度難聴者からの「より小さく目立たない補聴器がほしい」という要望に応えるために開発したHA-11ICは、高出力小型補聴器を実現したことで乳幼児にも装用できると注目されました。本体部分を産着に取り付けられるよう、イヤホンと本体部分の間をケーブルで延長したHB-11BBも開発しました。



世界初の防水耳かけ型補聴器

HB-35PT
1986年(昭和61年)

補聴器は水分の浸入によってしばしば故障してしまいます。雨が降ってきた時、顔を洗いたい時、当然補聴器を外す必要がありましたが、聞こえを維持するためには外せない実態があることが分かりました。
このような難聴者の力になりたいという思いから、防水型補聴器の開発に力を入れました。アメリカのNASA(アメリカ航空宇宙局)が開発し、宇宙服に使用した繊維を用いて、マイクロホンを覆うという画期的な方法によって防水性を実現し、世界を驚かせました。防水型補聴器の完成は特にろう学校の生徒たちや先生に喜ばれ、プールの授業も補聴器をつけたまま行うことができるようになりました。



世界初のデジタル補聴器

HD-10
1991年(平成3年)

この当時、音声処理の「デジタル化」について世界中で様々な研究が行われていましたが、その多くはアナログ処理だった音声処理をただデジタル処理に置き換えただけのものでした。これに疑問を抱いた開発担当者が、一人ひとりに最適な聞こえになるよう音を作り替えることができるフルデジタル補聴器を開発しました。また、「HD-10」はリオネットで初めて騒音抑制機能を搭載しました。この新規性が評価され、1991年日経優秀製品・サービス賞の最優秀賞を受賞したほか、NASAから問い合わせを受けるなど、国内外から注目された補聴器となりました。
今では当たり前のデジタル補聴器の原点となった補聴器です。



世界初の防水型デジタルオーダーメイド補聴器

HI-G4WE
2005年(平成17年)

当時、防水型の補聴器は耳かけタイプしかなかったため、防水型の耳あなタイプの補聴器を求める難聴者のために、防水型オーダーメイド補聴器の開発に着手しました。まず、マイクロホンとイヤホンを塵や水から完全に保護すべく、塵・水・空気を通さず、音だけを通す特殊フィルムを開発しました。しかし、特殊フィルムで密閉すると、音の響きに影響が出てしまうという課題があり、何度も試験と検証を繰り返し、やっとのことで解決することができました。また、空気電池を使用するためには、空気の取り込み穴が必要でした。空気の取り込み穴にも特殊素材を用いることで、晴れて世界初の防水型オーダーメイド補聴器が誕生しました。



汗や水に強いパワータイプの防水型デジタル補聴器

HB-W1
2014年(平成26年)

防水性能と耐久性を両立させるため、様々な素材で作った部品で試験を繰り返し、設計しました。しかし、防水機能を追求するとハウリング(ピーピー音)が起こりやすくなってしまうという課題が発生し、社員が一丸となって解決しました。苦労の末に誕生した「HB-W1」は、これまで以上の防水性能と豊富なカラーバリエーションから、2014年度グッドデザイン賞や日本音響学会 第23回技術開発賞など、数々の賞を受賞しました。



独自の信号処理技術を採用したリオネットシリーズ

HB-A3・HB-A5
2017年(平成29年)

全く新しい形状の補聴器として生まれた「HB-A3」と「HB-A5」。この補聴器は、リオネットの名を冠するにふさわしい補聴器とすべく、徹底的に「使いやすさ」にこだわって設計しました。また、新たなデジタル信号処理技術により、高速かつシームレスなデジタル処理を実現しました。「使いやすさ」と「聞こえ」、さらに、これまでのリオネット補聴器と一線を画す色合いとデザインを融合することで、2017年度グッドデザイン賞を受賞しました。



Story beyond 70 years
1948年に日本初の量産型補聴器を発売して以来、
私たちリオネットはお客様の聞こえに寄り添い続けてきました。
これまでも、これからもお客様の一番近くで寄り添う補聴器を生み出していきます。